痛いところをついてもらう

いくつか進めているプロジェクトがありますが、その中の一つの商品についての会議がありました。もともとかなりたくさんの反対意見が出ているものだったのですが、最終意思決定者である社長がやると言っているので、できる方法を見つけるしかありません。結果として手間はかかるもののなんとか進めていける方法は見つかったのですが、手順が複雑で巻き込む人も多くなってしまいます。会議では私一人でチェックしても見落としていたたくさんの点について指摘をもらいました。

何か自分がやっていることについて指摘をもらうと、どうしてもムッとしてしまいます。実際に進めると生じるたくさんの苦労を知らない人が、外から人任せに文句だけ言っているように聞こえるのです。じゃあ自分の代わりにやってくれますかというとそれはできないと返ってくる。こんなことを心の中でぶつぶつと思うわけですが、実際には自分が気づいていなかったことを指摘してもらっており、後から考えるととてもありがたい。よくある感情の動きではないかと思います。

色々なことで忙しくしているときは、視野が狭くなります。なんの根拠もなく、自分が一番大変だと思ってしまいます。しかし大変だというのは自分の主観。そして人から言われたことだとしても引き受けてやり続けているならそれは自分の責任です。この二点が頭からすっぽり抜け落ちていたことに気づくと、途端に思考が明るくなります。

気になっていることや、できていないなと思うことからは目を背けてしまいたくなります。しかしそれではいつまで経っても何も完成せず、結果も出ません。何か新しいことを進めていくときには、どこかで痛いところをついてもらうタイミングを設けるのが良さそうです。

それでは、また。