さいごーどんの備忘録

香港⇒セブ⇒日本とセブを行ったり来たり 「毎日続ける」ことを目標に毎日の気づきと、時々現地の情報をお送りします。

爪を隠して研ぎ続ける

今回の出張では、どうしてもお会いしたい方がいました。上司から是非その方と話をして次の展開の糸口を見つけたいと言われていたこともありますが、それ以上に面白そうな方だと感じていたので、なんとか時間を調整しました。無事にお会いして話ができたのですが、その方はまるで「爪を隠し切った鷹」のようだと感じました。

「能ある鷹は爪を隠す」ということわざがあります。これは本当に重要なことだと思う場面が、仕事をしているとよくあります。日本社会に限ったことではないと思うのですが、あまりにも自分ができることをアピールすると、疎ましく思われてしまいがちです。必要な時まではある程度自分の底を見せないようにする方が、自分のしたいことができるのだと、そのような生き方をしている方を見て思います。しかし、かつて持っていた野心や好奇心がだんだんとなくなってしまうことは、少なくありません。

自分にとって居心地の良い環境を見つけられ、かつある程度の収入が得られるのであれば、人はその環境に居続けたいと思う場合が多くなります。このように野心を失ってしまう場合もあるでしょうが、一方で自分の力を見せすぎて周りから煙たがられ、その結果何かをしようという意思を失ってしまう場合もあるでしょう。だとしたら、爪を隠すというのはそのような状況になることを防ぐという意味合いも含まれているのでは?と考えました。

これは環境によって違う話だと思います。自分のできることをどんどん見せていく方が良いことも確実にあります。しかしその一方で、そのような考えが通じない場合もあります。特に今は教育系、行政系の仕事に関わることが多く、そういった場では後者のケースが多いのではないかと思うのです。

爪を隠し切る。つまり、野心を持ち続けたまま能力をつけられるかどうか。これは意外と難しく、それ故に成功すると大きな武器になるはずです。自分がどのように爪を扱えば良いか、これからしっかりと考えたいと思います。

それでは、また。