さいごーどんの備忘録

香港⇒セブ⇒日本とセブを行ったり来たり 「毎日続ける」ことを目標に毎日の気づきと、時々現地の情報をお送りします。

光景と記憶が結びつく瞬間

みなさんおはようございます。

さいごーです。

 

何度か書いたことがあると思いますが、私が働いている場所は、セブの特区の一つである「ITパーク」というところです。
このITパークというところは、とにかくセブの中では特殊な場所です。フィリピンの中でも特殊だと思います。フィリピンでは当たり前のようにある屋台が全く無く、代わりにカフェやハンバーガーショップのチェーン店が立ち並んでいます。
区域内は比較的綺麗で、入り口にもガードマンがいることで他とは違う感じが常にしています。(なお見張りはしていない模様)

ITパーク内にもコンドミニアムと呼ばれる外国人向けの住居があるので、あらゆる生活をITパーク内で完結させることもできます。特に英語学校であれば食事も学校内で出る場合が多いので、そうなるとわざわざ快適な空間を出る必要はないです。
ただ、ITパークを一歩外に出ると大きく光景が変わります。
いたるところに屋台と小さな飲食店や雑貨店が立ち並び、交通量もけた違いに多くなります。道路の舗装がまだまだのところも多く、その分埃っぽいです。
お世辞にも衛生的とは言えない環境です。

さて前置きが長くなってしまったのですが、私の住んでいる部屋はそのITパークを出て3分くらい歩いたところにあります。つまり、ITパークという綺麗なところとローカルなフィリピンの両方を見られるわけです。
もちろん、ローカルと言っても一部だけかもしれませんが、それでも大きく景色が変わるのは確かです。

昨日の朝歩いて会社へ向かっているときに、ある工事現場の横でそこそこ大きなネズミの死骸があるのを見つけました。ネズミ自体もう日本ではあんまり見なかったので初めての時は「うお。」とか思ったのですが、今ではもう慣れっこです。
その工事現場は排水垂れ流しで、いつも真っ黒のヘドロがかった水が流れています。排水設備というよりも、ただの溝に水が流れて(溜まって?)いる感じで、そこに多くの人が食べ残しなどを棄てていくわけなので、衛生的には最悪です。
で、昨日の帰りに歩いて部屋に戻っていると、同じ死骸がまだあるわけです。
でも、朝とは様子が違います。
尻尾から体の半分くらいが無くなっていて、肉の周りにうじ虫が湧いているのです。
これにはさすがにびっくりしました。「うお。」から「うわ。」くらいの違いですね。
文字にすると大して差が出ないのが悔しいですが、とにかくびっくりしました。
うじ虫なんて、知識として知っているくらいでした。小学校の頃にはだしのゲンを読んで、そんな虫がいるのかと思った以来の登場です。

これまではうじ虫という言葉自体は知っていて、例えば何かの小説でその言葉が出てきたとしても、一つの人を馬鹿にするワードとしてしか捉えられませんでした。
しかし、今後は鮮明にネズミの死骸とともにあの光景が思い出されると思います。

記憶と光景は、ほとんど同じようなものとして捉えていました。
しかし、この経験から違うのではないかと感じます。
光景と記憶は、感情によって結びつくみたいです。
今回は、びっくりしたという感情で結びついています。
ネズミの死骸に湧くうじ虫という、楽しくも悲しくもないものだったからこそある種新鮮な気づきとともに分析ができたみたいです。

今となっては日本では見られないものが見られるというのも(それが見たいものかどうかは別として)やっぱり良さそうです。

 

それでは、また。