「お」と「う」の区別がつきますか
一応英語に関する仕事をしているので、言語については考える機会がよくあります。中国のオフィスもあるため、英語だけでなく中国語についても考えます。ただやはり一番頻度が多いのは英語で、単語や文法に始まり、学び方や使い方まで色々と議論します。
英語について考えるとき、オフィスにいるフィリピン人の先生と相談するのは有効です。まず英語に触れてきた時間が違います。そして、誰かに教えるということをやってきたのはやはりただ学んだだけとはやはり全く視点が違うのです。一方で彼女が日本語を学ぼうとする時には、もちろんこちらへ相談が来ます。
彼女は今年、日本語検定の試験を受けるそうです。過去に学習したことがあり、その時にはかなり覚えていたとのことですが、今の職場になってからはほとんどの人が英語でコミュニケーションを取れるため、忘れてしまったと話しています。日本語独特の読み方や漢字に苦労しているようです。そしてもう一つ、彼女がどうしてもできないことがあります。それが「お」と「う」の発音らしいのです。
職場には、「お〇〇〇」さんと「う〇〇〇」さんという二人の方がいます。最初の音が違うだけで、あとは同じ名前の方です。彼女はこの違いを聞き取ることができず、また発音もできないそうなのです。そのため、二人のうちどちらの話なのか分からないことがよくあります。その際にはミス・ミスターをつけて区別をするのですが、もし性別も同じなら面倒だよねといつも笑いながら話すのです。確かに考えてみれば、似ているような気がする二つの音です。そしてまた、英語には「う」の音がないように思います。うまく違いを伝えて教えられれば良いのですが、私を含め日本人スタッフは皆意識をしなくとも区別できてしまうため、どうやっているのかが分かりません。結局、耳で判断ができるようになるまで慣れているかどうかなのではないかという結論です。
言語に触れると、色々な違いが見えてきます。いつも何かしら新しいことに気づけます。以前から書いているかもしれませんが、私は案外そういう気づきが多い方が好きみたいで、言語と関わる今の仕事もまた好きみたいです。今はそこまで深いことを考えているわけでもありませんが、今後も少しずつ考察を増やしていければと思います。
それでは、また。