視界に入れない技術を磨く
集中するときと脱力するときをきちんと区別し、コントロールできるようになるのはかなり重要なことです。仕事でも私生活でもそうですが、やりたいこととやりたくないこととそれらが重要であるかどうかというのはうまく組み合わさってくれません。やりたいことが重要であり、かつ早くした方が良いというのが理想ですが、なかなかそうはいかないものです。
最もまずいパターンは、重要かつ緊急に片付けるべきことがあまりやりたくないことの場合です。これは考え方を変えれば楽しめる場合も多いですが、そうできなかった時にはとにかく集中して短時間で終わらせるしかありません。そうしようと思った時、視界の整理はかなり有効なのではないかと思うのです。
どういうことかというと、気が散る要素が目に映らないようにするということです。読まなければならない本があるなら、その本以外の本を全て仕舞い、スマホやタブレットも遠いところへ置いてしまいます。また、可能なら洗濯物や洗い物のような家事を思い出すものも遠ざけます。もしパソコンで何か資料をすぐに作る必要があるなら、関係ないソフトやページは画面から無くしておくべきなのです。
何かをやる時に、優先順位をつけて取り組むのが効率が良いと言われます。しかし、いくら優先順位をつけても、突発的なことが飛び込んできた時にはどうしてもそちらを終わらせたくなってしまうものです。別の作業のために開いておいたページが何かの拍子で目に入った時、それまでやっていたことが全て意識から飛んでしまい、別の作業をしてしまうというのは意外とよくあることです。
何かが視界に入るようにするというのは、割と楽にできます。必ず見るであろうところに物を置いておけば良いからです。しかし、それだと着手しないことの方が多いように思えます。だからこそ、他のことが視界に入らないようにする。これが大切なのではないかと思うのです。
オフィスはその実践をしやすい場所のように思います。何かができるようになる技術も大切ですが、こういったこともまた必要なのではないかと感じています。
それでは、また。