さいごーどんの備忘録

香港⇒セブ⇒日本とセブを行ったり来たり 「毎日続ける」ことを目標に毎日の気づきと、時々現地の情報をお送りします。

書き損じが増えています

紙に文字を書く量が一気に減ったのはいつ頃だったでしょうか。おそらく、大学に入った頃からです。それでも授業によっては紙のノートにメモをするしかなかったので、全くなくなったというわけでもないと思います。結局のところ、大学入学後からだんだんと減っていったみたいです。

なぜ突然こんなことを考え始めたかというと、ここ数日の仕事において漢字の書き間違えが本当に多いからです。特に熟語の片方を間違えてしまいます。数年前にはこんな間違いしないだろうと馬鹿にしていたような文字を、今の自分は書いてしまっているのです。

当たり前のことですが、使わないのだからどんどん忘れていっているわけです。漢字についてはスマホやパソコンでは使っているはずですが、それはあくまでもなんとなく見ているだけで、自分の記憶を頼りに思い出すということはしていません。その結果どんどん書けない字が増えているということです。それなら毎日の日記を紙にしたほうが良いのかと一瞬考えますが、そうなると見返すのが困難になるため実際に変えるのは難しい。しかしそれ以外に書くということをほとんどしなくなっているため、何かしら手を打たないともっと忘れてしまうことでしょう。

こういう話をすると、そもそも書けなくても良くないかという意見がきます。パソコンやスマホの変換に任せれば困ることはないし、私の汚い手書き文字よりもWordで作って印刷したほうが読みやすいはずです。でもそうなることに危機感を覚えるのには、理由があります。それは、知識を記憶の中から思い出す感覚を忘れてしまいそうだということです。

漢字に限った話ではないのですが、頭の中に大量にあるデータベースの中から自分の欲しい情報を引き出すのは、簡単にしているようで実は結構なエネルギーを使っていると思っています。その時の感覚はなんとも形容し難いのですが、個人的には様々な関連情報を引き出して組み合わせることで欲しい情報にするようなイメージです。漢字であればまず画像としてどんな形だったかを思い出しつつ、その字が使われる他の場面を思い浮かべ、納得する字を書いていきます。つまり最近の漢字の書き損じは、この思い出すプロセスがうまく機能していないということです。

このような状況に陥っているからといって、すぐに何か困ることがあるわけではありません。ただ、記憶を引き出す能力は、意識して鍛えておいた方が様々な状況で役立つと思うのです。まだ自分の考えとしてでしかありませんが、失ってから取り戻すのも骨が折れるので、なんとか劣化しないようにしていきたいと思います。

それでは、また。