さいごーどんの備忘録

香港⇒セブ⇒日本とセブを行ったり来たり 「毎日続ける」ことを目標に毎日の気づきと、時々現地の情報をお送りします。

満足度の合計という指標

 

突然ですが、私はイカが苦手です。イカという生き物というわけではなく、食べ物としてのイカです。一番苦手なのが刺し身で、それ以外の食べ方でもあまり好きではありません。食べなければならない時であれば食べられますが、食べなくても良いなら遠慮したく思います。

こういった食べ物は、誰しも一つくらいあるのではないでしょうか。この前一緒に旅行に行った友達の一人は、ニンジンが苦手みたいです。彼も食べられないわけではないみたいですが、みじん切りや細切りのニンジンでもわざわざ取り除いて食べるくらいには嫌いみたいです。

では、そんな二人が隣に並んで同じメニューを食べていて、ニンジンとイカが出てきたらどうするのか。もちろん、当然のように交換します。お互いにイカとニンジンが好きかどうかは関係ありません。自分よりもそれらの食べ物を楽しんでくれることだけは確かだからです。イカとニンジンも美味しく味わってもらったほうが嬉しいよねなどと主張します。食事の場では、こういった光景はよく見られるような気がします。良く知った間柄に限定されるとは思いますが。

食事の場ではできるのに、他のことになるとなかなかできないのが人間かもしれません。例えば、何かをもらったとき。自分はあんまり使わないか食べないのであれば誰かにあげたり分けたりすれば良いはずなのに、一度自分のものになると独占したくなるときがあります。全てがそうというわけではありませんが、そういう傾向はありそうです。

一方で、満足度の総量だけを見るのもまた危険です。それを求め始めると、全員が平均的に満足しているのが最適な状態になります。まずその状態を実現すること自体が難しい上、その状態から生み出されるものには多様性がなくなるような気がしてなりません。全てが管理されてしまうような、それこそ『すばらしい新世界』のような社会になってしまいそうです。

苦手な食べ物の交換の話から随分飛躍してしまいましたが、考えてみると面白い問題だと思います。とりあえず今のところの結論としては、身の回りにおいては出来る限り満足度の合計を大きくしていくのが良いのではと考えています。

それでは、また。