さいごーどんの備忘録

香港⇒セブ⇒日本とセブを行ったり来たり 「毎日続ける」ことを目標に毎日の気づきと、時々現地の情報をお送りします。

あんもち雑煮を思いつくために

昨晩東京から戻って来たので、今日の朝から香川でのお正月を満喫しています。お正月と言えばお持ちの入ったお雑煮だと思うのですが、どうやらそのスタイルは県や地方により様々らしいです。その中でも、香川県はあんこの入ったおもちを白味噌の雑煮の中に入れて食べるという少し変わったものです。

このあんもち雑煮ですが、私も大好きでお正月には必ずいただきます。自家製のあんことおもちで作ったあんもちだと甘さもちょうどよく、とても美味しいのです。ただ、毎年食べる度に味噌汁の中に甘いあんこが入ったもちを入れるというのはどう考えても奇妙であり、この食べ物を考えた人はすごいなと思います。今でこそ好きになっていますが、小学生の途中くらいまではこのミスマッチにどうしても抵抗感があり、食わず嫌いをしていました。あんこが溶け出すような気がしていて、甘さもからさもある絶対に美味しくないお汁が完成してしまうと思っていたのです。実際にはあんこが溶け出してしまわないようにうまく食べられるので、そうでもなかったんですが。

このあんもち雑煮が生み出された背景には、歴史や社会の状況などいろいろな要因があるかと思います。よく聞くのは砂糖が貴重だったからこそお正月というめでたい日には思いっきり食べたいというもので、この理由には頷けます。ただいくらそういった事情があったとしても、個別に食べて十分美味しいものを、しかもかなりミスマッチだと思われるような組み合わせでミックスしたのは大きな挑戦ではないでしょうか。砂糖が貴重だったならなおさらです。下手をすればその貴重な砂糖を無駄にしてしまうのですから。

しかし、その挑戦があって今香川県民はあんもち雑煮を美味しくいただけているわけです。多くの人が楽しめるのなら、挑戦したかいがあります。あんもち雑煮のような発想ができる姿勢には見習うべきものがありそうです。そんなことを、雑煮を食べたあと初売りの列に並びながら考えてみました。

 

それでは、また。