次はもっと良くなるかもしれない：PHSからの切り替え

私は携帯電話を二台所有しています。
一台はSIMフリースマートフォンで、もう一台はPHSです。
SIMフリースマホの方は海外で使用するためのものなので、日本に帰ってからはWi-Fiのみでネットを使っています。
一方のPHSは電話とSMSだけしかできません。
旧ウィルコムの時からずっと使っている機種で、シンプル故に壊れにくいのかかなり長持ちです。このPHSがあるので外での通話に困らず、スマホのネット（SIM）契約をしなくてもなんとかなっています。もちろん、今の生活が家を拠点にしており、必要な情報を家で調べてから出かけられるからですが。

このPHSはかなり優秀です。
もちろん契約した時のキャンペーンがずっと続いているからなのですが、私と両親の合わせて三台を契約していても一月に4000円前後に収まります。
ちなみにこれは契約後3年間は更に安く、3000円を切っていました。
通話も家族間（PHS同士）ならどれだけ話しても無料であり、それ以外の電話にかけても一回あたり10分まで無料です。
欠点としては電波が入りにくいところがたまにあることと、音質があまり良くないことです。ただ、値段のことを考えれば十分満足できるレベルです。

両親が電話を多用するので電話に特化した携帯を使っています。
ただ、ワイモバイルによるともうPHS事業は終了することが確定しているようです。
そのため、ワイモバイルとしても色々とキャンペーンを打ち出し、現在のPHSユーザーを携帯ないしはスマホに誘導しようとしています。
今年の夏頃に来た案内によると今行われているキャンペーンは、『携帯またはスマホの指定プランに切り替えれば通話し放題のオプションが機種変更までずっと無料』というものと、『契約変更手数料（3000円）が無料』というものです。
このキャンペーンは来年の1月半ば頃までのもので、おそらくそれ以降はまた別のキャンペーンが始まるものと思われます。

さて、電話を重視する我が家としてはこのキャンペーンで十分すぎるほどです。
通話の質が改善されると思われ、さらに無料になる時間が一回あたり10分間ではなく無制限になります。メールが使えなくなるためその分は少し余分に料金を払う必要がありますが、それでも今払っている金額と大差ありません。
むしろ一回あたり10分を超えないように気を付ける必要がなくなるので、切り替えを前向きに検討しています。
ただ、先に述べたようにワイモバイルのPHSユーザーに早めに携帯やスマホに切り替えてもらいたいという意図がどうしても透けて見えるので、待っていればもっとお得になるのでは？と考えてしまいます。

こういう判断をしないといけない時は、よくあると思います。
今買うほうが良いのか、もっと安くなるのを待つか。
未来は分からないので、いまある選択肢よりももっと良いものを期待してしまうわけです。
こういうときに大事なのは、自分が今の選択肢でどのくらい満足できるかということだと思います。客観的な尺度ではなく主観的な尺度を使ったほうが迷いにくいということです。
今回のPHSからの乗り換えだと、電話を重視する私と私の家族の場合今のキャンペーンで十分です。次回のキャンペーンで今提示されているものに何かがプラスされる可能性はもちろんありますが、それによって増える満足度はあまり大きくありません。
それよりも、次回のキャンペーンで通話の特別割引が消えてしまうリスクのほうが重大です。今回はスマホだけでなく携帯もキャンペーン対象ですが、次回はスマホだけになってしまうかもしれません。
もちろんスマホにしても通話し放題なのでそれでも良いのですが、生活においてスマホが必要ないのであればそうする意味がないのです。

この「次はもっと良くなるかもしれない」というのは後悔の元になりやすいと思います。すでに終わったことに対して前向きになるためにこの言葉を使うのは良いのですが、今ある選択肢を見送るかどうかの判断のときには気をつけたいところです。

それでは、また。